ウナギの穴釣り

aiatosan

2015年08月03日 21:25

ウナギの穴釣りをご存じだろうか?

真昼間から釣れるウナギの釣り方である。
要は、昼間ウナギが潜んでいる穴へ直接餌を運びそれで釣ってしまうという釣り。

穴へ餌を入れるのは竹の棒を使う。
仕掛け自体は、ハリと糸直結のオモリすらない超シンプル仕掛け。


自分がまだ5、6歳の頃、地元愛媛の河川にはこの釣りをする玄人が沢山いた。
真昼間、絶対に見えることのないウナギを、次から次へと水深の浅い穴から引っ張り上げる。


それこそ30年近く前の話だからウナギは現在の倍以上の収穫量を誇っていた時代だと思う。
それでも、子どもの自分や兄にとってはまさに神秘の釣り。

子どもの自分たちも試してみたが、残念ながら釣れたことは無かった。
それだからこそ、次々と岩垣の穴からウナギを引きずり出すおじさんたちは神がかり的に見えた。


それから20年ほどたち、まだこのブログを始める前、自分は一度だけ地元の川で穴釣りを成功させた。
サイズは30㎝程の食べるサイズではなかった。

感触としてはハゼのアタリのような手ごたえだった。


その頃になって思うに、幼少期の私や兄の仕掛けは挿入する竹が太すぎたように思う。


あまりに屈強な竹を入れてもウナギも魚。
食う状態にあったものでも、警戒し逃がしていたのかもしれない。

例え、穴釣りで無くても、その辺に漂う鯉が食うような繊細な仕掛けをと思い、
敢えて流線バリで細いハリスで釣ったものだった。

ただ、穴釣りをするのも地元限定で、それ以来釣れたことは無かった。


例の水ミミズを掬った8/2。
夕方時間が空いた。

ちょうど家族が不在で、1人で暇だったのだ。
夜置きバリをする予定だったが、前々から気になっていた穴釣りを試してみることに。

川も近いし一度試してみたかった。


というのも、浜田に来てから置きバリの確率が非常に悪い
わざわざ待って釣るより、自分から居そうな穴を探して次々釣っていく方が早いんじゃないかと。

一度だけだが、置きバリを入れた瞬間、魚がグイグイ仕掛けを持って行くことがあった。
残念ながら掛からなかったが、たぶんウナギかと。

その時思った。

何時間も掛けてまた置きバリを見に来るより、居そうなスポットをどんどん撃って行った方が早いんじゃないかと。
イメージ的にはカサゴの穴釣り。

しかしそれでは鯰とウナギを釣り分けられるのか?

今の環境での限界を感じ始めていた。



ちょうどそのころ、置きバリを仕掛けている最中、ところどころ穴釣りが出来そうなスポットがあることが分かった。

ただ、自分も釣ったことは一度しかない釣り。
貴重な休日の時間を潰すのはどうかとなかなか試せないでいた。

こんな釣りで時間つぶすより夜イカを釣った方が良いんじゃないかと。

しかし、この日中のチャンス、一度は試さねば…。
ダメだったら二度とやらなかったら良いだけ。


8/2 昼間掬いまくったミミズの内、動かなくなっていた3匹をピックアップし、近所の川へ向かった。



仕掛けはこんな感じ。
携帯の微妙にピントの合ってない画像だが、使っている棒はダイワのパックロッド
ネオバーサルの穂先が折れて、その間のガイドも無くなった先端2節分である。

これは昨年折れて、もう修理はいいかと考えていた竿だが、この先端部分が穴釣りで日の目を見る日があるかもしれないと
残しておいたのだ。

ただ、写真を撮って気がついた。
すでにあきらめ半分でやっている自分が居ると。

自分のジンクスは、釣りの前にブログアップ用の写真を撮ると釣れない
いやー、そんなことも気にしないくらい期待せずやっていた。


さて、釣りの方だが、いざやってみると、仕掛けを入れる穴が想像以上に無いことが分かった。
入れてもすぐどん詰まり、奥行きがない。みたいな。

いくつか仕掛けていると、カニがはさんできたり、驚いたエビだ出てくる穴もちょくちょくあった。
4時半開始で、30分くらいと思って出てきたのだが、思ったより早く時間がたつ。

一度置きバリを仕掛けたことのある淵に行ってみる。
ただし、置きバリには何も掛らなかったポイントだ。

その淵の岩の下に入れてみるも無反応。

しゃーなし別の場所も探すが、特に良い穴は無い。
再度淵の穴に入れる。


あれ?奥がまだ続いてるな?


さらに10㎝ほど深く挿しただろうか。

グイ、グイ…

「グイ」っという表現よりももっと乱暴に仕掛けを引っ張る手ごたえがあった。
カニがこんなに瞬間的に引っ張る動きができるだろうか?

いや。
動きは堅いが、魚だ。

これはウナギなのか?
食い込ませるために棒を抜き取り、しばらく待つ。

その正体は…






続く。


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