先週、サゴシラッシュの時だった。
いつもの波止の一級ポイントに竿を出している地元のおじさんがいた。
2本竿を出していた。ウキとぶっこみ。
餌釣りである。
アジを餌に釣っていた。
そのおじさんが、自分のいる40分くらいの間だけで
マトウダイ1匹と、ハマチ1匹を釣りあげたのだ。
というより、島根でマトウダイが狙えるとわかったことが嬉しかった。
羨ましいばかりの釣果なのに、ハマチを揚げて片づけを始めた。
訳を聞くと「餌のアジが無くなった」
「活き餌だったら、魚がいれば釣れる。だけど今年はアジを釣る方が難しい」
とのこと。
いやいや十分すごいと思いますよ、
と言っても
「あんたらのそれ(ジグ)と違って魚を騙すわけじゃないから、おったら釣れる」
とご謙遜。
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この1週間俺の頭は「マトウダイ、マトウダイ…」だった。
そして待ちに待った金曜日、11/14
そうだ、平日、仕事だ。
なんの、夜釣りだぜ。
基本的にマトウダイは明るい間の釣りのようだが、いろいろブログを見ていると、朝日が昇る前の未明に釣りあげている人もいる。
そんな時間につれるのなら、21時、22時あたりでも釣れるんじゃないか。
それにアジの確保は夜の方がたやすい。
松江市街でも風の強い日だったが、自分の金曜のテンションには逆らえずいざ日本海へ。
海に出ると、案の定強風。
水平線にいつも見えるイカ釣り漁船の明かりも見えない。
しかし、幸い釣りが出来ないほどの爆風ではない。
やるしかないっしょ!
目星をつけておいた漁港で釣り開始。
たぶん21時過ぎだったと思う。
マトウダイの実績はわからないが、9月に夜、ヒラメが釣れたことはある。
これ↓
マトウダイは釣れなくてもヒラメが釣れる可能性はあった方が良い。
とりあえずアジングでアジの確保を目指す。
5分で一匹くらいは釣れるかと思ったが、苦戦。
20分過ぎて
ようやく一匹!
しかし、掛かりどころが悪かったか、あまり活きが良くない。
バケツでそのまま弱らせるよりどうせ死ぬにしてもそれまで泳がせた方が良い。
とりあえず足元のゴロタ石をぎりぎり避けるぐらいの距離に投げ込む。
アジは一応泳いでいるらしく、道糸がフラフラ張ったり弛んだりしている。
よしよし。
そしてドラグをゆるゆるにして2匹目のアジを狙う。
とりあえず2本は竿を出せる準備をしてきたのだ。
ほどなく
2匹目のアジが釣れる。
このアジは活きが良いため、1匹目より若干遠投しておいた。
やはり道糸の緩急のペースが早く、元気に泳いでいるようだった。
よしよし。
この時点で時計を見ると21:55だった。
あと1時間、いや、2時間は粘れるな。
とりあえず最初に泳がせたアジが死んだ場合を考えて3匹目のアジを狙う。
泳がせで何も釣れなくても、餌のアジを大量に持って帰れば土産にはなるかな、と後は消化試合。
2本竿を出せたところでプレッシャーから解放されアジを狙うが、釣れない…
時刻22時25分。
2本目を投入してから30分。
ガタガタ震える寒さではないが、並行でやってるアジングで釣れないと飽きてくる。
そして思えてくる。
「やっぱ夜だったら釣れねえんじゃねえの…??これいつまでやるよ?」
いやいや、まだ一時間経ってない。
とりあえず自販機でいつの間にか130円になっているデミタスコーヒーをすすりながら一旦気分をリセット。
しかしアジは釣れないわ、置き竿をピクリともこないわ。
このまま釣れなかった場合、泳がせているアジを猫にやるのか、2匹でも持ち帰るのか
リアルに考えているその時、
死にかけたアジを付けた1本目の竿の道糸が強風の中ピンと張った状態で固定されていることに気がついた。
これ、もしかして…
そう、もしかして…
続く。